『おっさんずラブ』続編が大不評の中で、”OL民”おかずクラブ・オカリナが沈黙する深層心理

 11月2日に連続ドラマ版の第2シーズンの放送がスタートする『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)だが、第1シーズンとは大きく設定が変更されているということで、ファンからは大バッシングを受けている。

「大好評を受けた第1シーズンの続きの話を楽しめると思っていたファンが多かったのはもちろんですが、特に何の説明もなく、いきなり設定を大きく変えてしまったことが、反感を買っている。一応『おっさんずラブ -in the sky-』と副題を付けて、第1シーズンとは“別モノ”っぽく扱っていますが、ファンを納得させるのは難しいようです」(テレビ誌記者)

 第2シーズンに対するファンの怒りは、想像を絶するレベルにまで到達しているようだ。あるメディア関係者はこう話す。

「第2シーズンに対して、心の底から怒っているOL民がいるのは間違いない。強烈なアンチに裏返ってしまったOL民も少なくないようですし、第2シーズンの“アリ派”と“ナシ派”も激しく対立しています」

 そんななか、芸能界随一のOL民として知られるお笑いコンビ・おかずクラブのオカリナにも異変が起きている。

「第2シーズンの概要が発表されたタイミング以降、SNSで『おっさんずラブ』に関する投稿がまったくなくなってしまったんです」(前出・メディア関係者)

 これまでツイッターなどで、幾度となく『おっさんずラブ』の魅力を発信していたオカリナ。今年8月に『劇場版 おっさんずラブ ~LOVE or DEAD~』が全国公開された際は、いろいろな芸人とともに何度も映画館で鑑賞し、そのたびにツイッターで報告していた。

「『アメトーーク』(テレビ朝日系)の芸人プレゼン企画は、“おっさんずラブ芸人”を提案し、深い愛情を語って、その真剣な作品愛が“オタクの正しい姿”として評判にもなっていた。それなのに、第2シーズンについては、特に言及していない。もしかしたら、オカリナさん的にはパラレルワールド設定は“ナシ”ということなのかもしれませんね」(同)

 とはいえ、『おっさんずラブ』を深く愛しているオカリナとしては、下手なことを発信できないという事情もあるだろう。

「もちろん、まさかの設定変更に対するオカリナさん的“無言の抵抗”なのかもしれませんが、逆の可能性もある。でも、仮にオカリナさんが続編を“アリ”だと思っていたとしても、それを発信すれば、ほかのファンの神経を逆撫でることにもなるだろうし、自身がバッシングを受けてしまう可能性も高い。

 まだドラマがオンエアーになっていない中で、ファン同士の議論ばかりにスポットが当たるのは、いいことではないという判断なのかもしれません。自分の主張よりも、とにかく作品を尊重するという意味では、やはり“オタクの鑑”なのだと思います(同)

 その魅力を世に広める役割を担っていたはずのオカリナを黙らせるほどに、混沌とした状況となっている『おっさんずラブ』。“いざ始まってみたら、結局ファンが大絶賛”といったような展開となればいいのだが……。

Source: 日刊サイゾー 芸能

黒木瞳、海老蔵と2ショット披露も画像加工のし過ぎで騒然「誰か分からない」「別人すぎる」

 女優の黒木瞳が歌舞伎役者の市川海老蔵とのツーショット写真を披露した。

 インスタグラムで共演者や仲のいい芸能人とのプライベートショットを多く披露している黒木。そんな黒木だが26日にインスタグラムを更新し、「認証済みうふふふ 海老蔵さんと!」とコメントし、ツーショット写真を披露した。

 実は黒木と海老蔵は27日まで行われていた舞台『オイディプス』で共演した仲。写真の中の黒木は嬉しそうにピースサインをして海老蔵に寄り添い、海老蔵もまた満面の笑みだった。

 舞台は10月7日にスタートしていたが、それまでの20日間、苦楽をともにした絆を感じさせる写真となっていた。

 この投稿に黒木のインスタグラムには、「素敵なツーショット!」「なんかふたりとも可愛いなー」「美男美女ですね!」という声が集まっていたが、一方ネット上からは、「加工のせいで黒木瞳ってわからない」「別人すぎる」「誰か分からない…いくらなんでも修正しすぎ」といった苦言が寄せられていた。

 普段テレビで見る姿とはかけ離れていたことから、ファンは騒然となったようだ。

Source: 日刊サイゾー 芸能

プロ野球「千葉ロッテ・佐々木」を巡ってOB里崎智也と乙武洋匡の場外バトルが勃発

 今年のドラフト会議の目玉だった大船渡・佐々木朗希投手を巡って、人知れず場外戦が勃発している。

 抽選で千葉ロッテマリーンズが引き当てたことで大喜びしていたのが、元千葉ロッテで野球評論家の里崎智也氏。ネット番組では「来年の石垣島キャンプ、大フィーバーですねえ」と笑みを浮かべると、「いい投手というより“凄い”投手ですから。ここからどこまで成長するのか、非常に楽しみ。育成が重要。毎年、高校生で1年目の春から1軍で活躍するのは難しいですから、焦らずに怪我させず、長い目で見た育成に期待したいです」と期待を寄せた。

 そんななか、「育成」というワードに反応したのが作家の乙武洋匡氏だった。

「千葉ロッテの指名が確定した際、佐々木投手が複雑そうな表情を浮かべていたことを挙げ、乙武氏は番組で、千葉ロッテに育成能力がないという趣旨の発言をしたのです。これを耳にしたのか、里崎は自身のYouTubeチャンネルで、『某球団の方が育成しっかりしてるから良かったんじゃないの?とかいろいろ聞きますけど、舐めんじゃねーよ!』と激怒。全球団に育成能力があると力説しました。すると、今度は乙武氏がツイッターで『島孝明、見事に潰しましたよね?』と反論。千葉ロッテファンから反感を買う事態となっています。2人とも名指ししたわけではないですが、お互いの発言を意識していたのではないでしょうか」(スポーツライター)

 どこかの番組で2人の直接対決をブッキングできれば、盛り上がること必至か。

Source: 日刊サイゾー 芸能

サンドウィッチマンは“日本の快進撃”を予言していた…ラグビーW杯だけじゃない「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」を聴け!

●今回の番組
「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」
火曜日~金曜日 17時50分~18時 TBSラジオ
https://www.tbsradio.jp/376779

◇ ◇ ◇

 はじめまして。TBSラジオの阿部千聡と申します。

 2007年入社、いろんな部署といろんな番組をグルグルしまして、現在はラジオ番組の制作、それに伴ったイベント制作などを担当しています。

 ラグビーW杯2019日本大会が盛り上がっていますね。準々決勝では残念ながら南アフリカに負けてしまいましたが、JAPANの戦いに本当に感動しましたよね!

 ちょっとだけ自慢しますと、わたくし、この大会が確実に盛り上がることを約2年前からわかっていました(エッヘン)。

 ウソです。

 正しく言うとラグビーW杯を応援するラジオ番組をずっと担当していて、「JAPAN頑張れ!!!」「 W杯盛り上がれ!!!」と願っていて今、その通りになったので心から嬉しい!!! もはやいちファンの気持ちです。

「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」は、高校ラグビー部で出会ったサンドの伊達さん&富澤さんがパーソナリティを務めるラジオ番組。火曜から金曜の夕方5時50分から10分間、毎週ゲストを迎え4回1セットで放送しているんですが、振り返ればサンドのふたりの熱心な気持ちのおかげもあってラグビー界のビッグネームたちが登場しています。

 ちなみに、サンドの伊達&富澤コンビのポジションは、左右のプロップ。ふたりのそのスクラムの位置関係は、そのまま漫才の立ち位置になっているんだそうです。

 プロップってスクラムの最前線で相手とガチっと組んで戦う、まさにチームの屋台骨なんですが、伊達さんは「俺たちがスクラム組んでる後ろで、(ほかのメンバーが)何やってるか、よくわかってなかった」ってよく言うし、「正直、ルールだって全部わかってなかったしね」と、富澤さんは笑うのです。

 ふたりが通っていた市立仙台商業高校のラグビー部は当時決して強くなくて“100点ゲーム”で負けることもあったそうですが、「あん時辛かったよなぁ……」と楽しそうにラジオで語っています。

 ……とまあ、今なら「ラグビー界のビッグネーム」なんて生意気なことを言えるのですが、2017年11月、木曜「たまむすび」の5分コーナーとして番組を始めた時は正直、トライすると何点入るかも、1チームが何人いるのかも怪しい程しか知識がなく、とてつもなく忙しいであろうサンドウィッチマンが番組を引き受けてくれたものの大丈夫かしら……と悩んだものです。行き当たりばったり、思いつきっぱなし、投げっぱなしの悪いクセ。

 でも、自分の知らないことを知るって本当に楽しい!!

 この体験、ラジオ番組に携わっているとよくあることで、好きなこと、興味のあることを夢中で語る人の声はラジオを通してリスナーさんに、深く深く届くと思います。

 例えば、映画!

 まったく知らない監督の全然興味のなかった映画でも、映画評論家の町山智浩さん(※火曜『たまむすび』出演中)のコーナーで紹介されると、町山さんの話に引き込まれ「観に行こう!」と早速上映スケジュールをチェックしている自分がいます。

 落語もそうです。

 落語と言えば「笑点」しか思いつかなかった私が、落語家さんとラジオの仕事をしたのがきっかけで、今は寄席に通ったり、好きな落語家さんの独演会に足を運んだりしています。

 さて、正直ラグビーについては、経験者だけが楽しめるちょっと閉鎖的なスポーツというイメージがあったもんで、企画した身ながらも“そっち側”になれるのか疑心暗鬼でしたが、今となっては食わず嫌いどころか、“パッケージ開けず嫌い”だっただけで、開けてみたら何ていうことはない「あら楽しい」の連発だった訳です。

「We Lobe Rugby」では、現役選手から、監督、指導者、実況アナウンサー、ラグビー好き芸人、スタジアムDJ、ラグビーゆるキャラの中の人etc……とにかく“ラグビーにゆかりのある人”であれば角度を変えて幅広くお招きしていますが、共通しているのは「ラグビーが好きだ」というシンプルな事実。

 リスナーの中には、プレイをする方や熱心な観戦ファンはもちろんですが、中には関連グッズのマニアだったり、選手たちのサイドストーリーにめちゃくちゃ詳しい方もたくさん! 彼らの言葉には、いつもなにかの発見があります!!!

 これまで番組では述べ70名以上のゲストを呼んで来ましたが、中でも印象的だったが今回のラグビーW杯を日本に招致したキーマン、徳増浩司さんの回。“ラグビー愛”ここに極まれり!!!という人物です。

 もともと、福岡で新聞記者をしていた徳増さんがラグビーに魅了されてウェールズに留学しちゃう熱意にも驚きましたし、帰国後、あの茗溪学園を花園常連校の強豪に育てたのも徳増さんなんです。

 もう…え? マンガですか?って感じです。

 何より当時は、ティア1(※ラグビー強豪国/地域)以外の国でW杯を開催できるなんて誰も信じていなかった……。そんな中で徳増さんが勇気をもって掛けた1本の電話が全ての始まりだっていうんですから、こんな話聞いたら益々ラグビーW杯、ひいてはラグビーそのものに興味が沸いて来ませんか?

 そんでもってラグビーW杯を日本に招致した男、徳増さんの話、もっと詳しく聴きたくありませんか?

 聴きたいですよね!!!(強引!) じゃあどこで聴けるのか?

 それは、TBSラジオ「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」ラジオクラウドから!

 インターネットの普及のおかげで、ラジオは皆さんのパソコン、スマートフォンから聴けるのです。TBSラジオの場合、大きく2つ。radikoとTBSラジオクラウドがあります。

 radikoは、パソコンやスマートフォンで無料でラジオが聴けるサービス。インターネット環境があれば、ライフスタイルに合わせて様々なシーンでラジオが楽しめますし、タイムフリー機能で聞き逃した放送を1週間前までさかのぼって聴くことができます。音楽もCMもそのまんま聴けちゃうのがradikoの魅力です。

 TBSラジオクラウドは、TBSラジオの一部音声やオリジナル番組をストリーミング方式で配信するサービスで、全ての番組がやっているわけではありませんが、過去何か月、何年もさかのぼって聴ける番組もあるのでアーカイブ的な役割も果たしています。

 モノは試しです。

 音声コンテンツは、“ながら聴き”が出来ますので、お風呂に入りながら、家事をしながら、趣味の編み物やジグソーパズルをやりながら、場合によっては聴きながら眠りについたっていいんです!!! 

「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」のラジオクラウドで徳増さんの話を聴いた後、W杯の日本戦を見返したら、また泣けちゃうと思うんです。たぶん。ラグビーのいい試合は、何度でも見直せるし、何度でも酒の肴になるんです。

 収録終わりに「予選のアイルランド戦、4年は語れる」と、伊達さんはそんなことを言いながら帰って行きました。

阿部 千聡(あべ・ちさと)
2007年、TBSラジオ入社。ラジオニュースのAD、記者見習いとして配属された後、編成部のトラフィック担当など内勤を経て制作現場へ。「たまむすび」「サンドウィッチマンのWe Love Rugby」「土曜朝6時 木梨の会。」などを担当。

Source: 日刊サイゾー 芸能

“元・アウトローのカリスマ”瓜田純士『ジョーカー』を大絶賛! 「俺とアーサーの違い」とは? 

 映画『ジョーカー』(トッド・フィリップス監督、ホアキン・フェニックス主演)が世界各国で話題沸騰中だ。“悪のカリスマ”が主役の作品となれば、この男は居ても立ってもいられないだろう。“元アウトローのカリスマ”こと瓜田純士(39)が、妻と共に映画館に向かった!

 コメディアンを夢見るひとりの心優しい男・アーサーが、映画史上最凶の悪役といわれるジョーカーに変貌するまでを描いた『ジョーカー』。ベネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得した本作は、日本でも公開から3週連続で週末ランキングのNo.1を記録するなど快進撃を続けている。

 バットマンシリーズの悪役として知られるジョーカーだが、今回の映画は独立した作品であるため、「シリーズを見ていなくても楽しめる」との声も多い。シリーズのファンである瓜田と、シリーズ未見の妻・麗子。それぞれの感想を聞いてみよう。

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――いかがでしたか?

瓜田純士(以下、純士) いやぁ、もう、めちゃくちゃよかったですよ! 『ゴッファーザー』とか『アマデウス』とか『タイタニック』などの歴史的名作に、いきなり肩を並べたどころか、ヘタすりゃ首位に躍り出たんじゃないか、ってぐらいのド傑作でした。ひとりの孤独なメンタルをやられた男が、テレビの力を使いつつ、政治的な要素も重なって、一夜にして悪のカリスマになる。その描き方が圧巻でした。お見事と言うほかない。

「(アーサーとジョーカーを演じた)ホアキン・フェニックスの演技がすごい」というウワサを耳にしてたから、最初は斜に構えて見てたんですよ。「ほうほう、どれほどのもんだい? ちょっとやそっとじゃ、俺は驚かないぞ」と。ところが、そんな上から目線な態度の俺が、開始早々、胸ぐらをつかまれてKOされて病院送りになるぐらいの怪演でしたから、参りましたよ。歴代の、どのジョーカーよりもすごかった。

――奥様はどうだったでしょうか?

瓜田麗子(以下、麗子) 泣くと思って、わざわざティッシュを買って劇場入りしたのに、まったくその出番がなかったです。なんやあのメンヘラ被害妄想男は。あいつ、暗いねん。

純士 だから、それを演じ切ったのがすごいんだよ。並の役者だったら、台本があっても、あの演技は無理だって。

麗子 鑑賞中、純士がずっと横で泣いてるから、「はぁ、純士の頭の中は、やっぱこうなんや……」と再確認すると同時に、付き合い始めの頃の自分の苦労を思い出してウンザリしたわ。

純士 俺をメンヘラ扱いかよ……。

麗子 ホンマに出会った頃はああやったから。

純士 (あきれ顔で)ごくまれに、こういうバカっているんですよ。これだけの名作をくさすバカが……。うちの嫁にシャガールとかゴッホの絵を見せたところで、どうにもならない。つまりは、そういうことでしょうね。

麗子 シャガールやゴッホやジョーカーに心酔するような奴は、ブランドに弱い奴やと思うねん。

純士 いいものをいいと思えない。そういうひねくれたバカは、『天気の子』でも見てりゃいいんですよ(笑)。

麗子 『天気の子』はよかったなぁ(参照記事)。

純士 ああいうどうしようもないインポテンツな作品が、嫁は好きなんですよ。俺だけがベタ褒めしてるんならただのメンヘラ支持者のたわごとで終わっちゃうかもしれないけど、世界の絶賛と照らし合わせれば、『ジョーカー』がいかに素晴らしいのかはわかること。俺、この映画になら1万円出してもいいと思いました。

麗子 1円も出したないわ……。

純士 最初から最後まで圧巻だったじゃん。あの表情や、走り方、そして彼が少しずつ傷ついていく描写などに、いちいち鳥肌が立った。そんな彼が、ただたたずんでるだけでも絵になる。日本人じゃ、そんな俳優は1人もいない。レベルが違いますね。

麗子 この映画をええと思う人は、偽善者か、育った境遇が近かった人だけやと思うで。「かわいそう、かわいそう。人を殺すのもわかるよ」って、じゃあ、「植松聖(相模原障害者施設殺傷事件の犯人)の気持ちもわかるよ」となるんかい。

純士 正真正銘のバカは、こういう横ヤリを入れてくるんですよ。誰も人殺しがいいなんて言ってない。彼の芝居の話をしてるだけで。

麗子 あいつには向上心がないねん。

純士 それはただの因縁だね。「かわいそうな人の話は初めから見る気がしない」「主人公がマイナス思考の映画は全部受け入れない」ってことになったら、批評なんか成り立たないだろ。ひよっけ(妻の愛称)は、1から9までをすっ飛ばして、ただ好きか嫌いかの感情だけで語っちゃうから、つまんない。関西人がよくやるんですよ、こういう話になんないことを。串カツでも食ってろって話ですよ。ブヒブヒ言いながら(笑)。

麗子 彼はもっと現状を把握して、もっと向上心を持って行動しやんとあかんねん。

純士 だから、リアルの社会でこんなのがいい悪いの話じゃなく、映画としてどうなのかって話をしてんのに……。自分の嫁がここまでのレベルだと思うと、情けなくなってくるわ。

麗子 ウチも、あいつや純士のことが、情けないと思うわ。とにかくこの映画は、受け入れられへん。「かわいそう」に持っていこう、持っていこうとするあまり、逆に冷めた自分がいてたわ。

純士 でも、ひよっけは、『プリズン・ブレイク』のティーバッグがかわいそうな目に遭ったときは泣いてたじゃん。ティーバッグは、6人の子どもを強姦殺人した鬼畜だぞ? ルックスに左右されてないか? ジョーカーは見た目がキモイから好きになれないだけだろ。

 確かにホアキン演じるアーサーならびにジョーカーはキモイ部分もあるけど、しゃべらずして演じるっていうの? 口元ひとつ、目つきひとつで悲哀を漂わせるその姿に、俺は心をわしづかみにされたよ。もしホアキンが、汁に麺だけの味気ないラーメンを、「A.激辛」「B.お袋の味」で演じ分けたとしたら、A、B、どっちでも泣く自信があるわ。

麗子 どんだけ泣き虫やねん。

純士 ガキどもに追いかけられていじめられるシーンも、舞台でやらかすシーンも、バスで冷たい視線を浴びながらカードを出すシーンも、便所でブン殴られるシーンも、全部ハラハラしたし、泣けた。地下鉄でサラリーマンのグループと同じ車両になったシーンなんて、「ああ、これからロクでもないことが起きるに決まってる」と胸が締め付けられちゃって……。

 俺自身、精神科病院に入ったことがあって、精神疾患を抱えた人と結構接してきてるんですよ。病院の中ではいい人だったけど、彼らも表で事件を起こすと、ウチの嫁みたいな民衆に叩かれるんだろうな。もちろん人殺しはいけないことだけど、そこまで追い詰められる理由も見てあげないといけないな、なんてことを思ったり。

 ここまで感情移入させられたのは、そうした実人生で経験したことの影響もあるけど、やっぱホアキンの演技力あってこそ。すごくなかったですか、彼の表情。母親の前や、カウンセラーの前では急に、おっさんなのに少年みたいな顔になるし。マイケル・ジャクソンを思い出したわ。

 子どもの前でマジックもしてたけど、ああいう演技って実際、難しいと思うよ。相当練習しないと無理。ちなみにあの子どもが誰なのか、わかった?

麗子 誰って、あのお屋敷に住んでる資産家の息子ちゃうの?

純士 そうなんだけど、それだけじゃないんだよ。彼が大きくなったら、どうなると思う?

麗子 わからん。

純士 やっぱバットマンシリーズを見てない人だと、わからないか……。ホアキンの演技に話を戻すけど、トイレかなんかでクネクネ気持ち悪いことをやってたよね。ガリガリの体で。でも終盤、髪を緑に染めて、あの服に袖を通してジョーカーになると、気持ち悪さが格好よく見えてくる。デコ(警察)から逃げながらタバコを吸うシーンや、自己陶酔したように階段で踊るシーンなんかは、しびれるほどに格好よかったなぁ。

麗子 純士とかぶるところなかった? ナルシストなところとか、被害妄想っぽいところとか。

純士 被害妄想で思い出したけど、映画を見てる最中にちょっとだけ引っかかったのは、「それって、殺すほどのことか?」と思えるようなシーンがいくつかあった点。でも今にして思えば、それもあえて、そうしたのかも。その手の人は思い込みが激しいっていう、実際の症例を取り入れてるのかもしれませんね。

――そのほか、この映画で気に入った点は?

純士 テレビ司会者であるコメディアンを、貫禄たっぷりに演じたロバート・デ・ニーロですね。生放送を滞りなく進行しなくちゃいけないという場面で、ジョーカーが、みんなの顔が引きつっちゃうようなことを次から次へとやらかすじゃないですか。その状況下、デニーロがとっさに機転を利かせるシーンが好き。

 もちろん細かいシナリオがあるんだろうけど、本当に引きつった感じ、そしてその引きつった状況から、ほかのゲストに腹の内を見られないように、ポンポン話題を変えていくところの演技がすごかった。生放送中のハプニングに対応する、みのもんたやタモリを見てるようでした。

 あとは映像美ですね。古い町並みや、酒場とか地下鉄がよかったです。舞台は古いのに、迫力がすごい。特に電車のシーンは臨場感たっぷりでした。ただ、これは劇場の問題かもしれないけど、若干ボリュームがデカすぎたかなって気もします。

麗子 おしゃれやな、きれいやな、と思えるシーンは確かにあったな。

純士 美しさと孤独さがたまらなかった。孤独な奴ってこうなりかねないっていう瀬戸際の状況。そういうのをあまり美化しちゃいけないんだろうけど、明日からそっち側に行っちゃうんじゃないかというギリギリのボーダーラインと、それを突破する心模様がとても上手に描かれていた。社会で居場所がなくて人に愛されてないから、彼はものすごく孤独だったんだと思うよ。

麗子 愛されようと努力すればええやん。

純士 そのやり方がわかんないんだよ。誰も教えてくれないから。現実社会の身の回りにも、ああいう、どこにいても「あっち行け」と言われるような際どい人って結構いるよね。

麗子 純士とかぶるな。

純士 なんでもかんでも俺にかぶらせるんじゃねえ! でも確かに、ひよっけと出会わなかったら、俺もあっち側に行ってたかもしれない。アーサーと俺の違いは、自分を出すか否かだね。アーサーはジョーカーという別の人格を作り上げて恨みを晴らしてたけど、俺クラスのナルシストになると、そんなことをして獄中に入ったところで誰が俺を称賛するんだ、割に合わないだろ、と思っちゃう。だって、名前を変えて顔を隠しちゃったら、瓜田純士の手柄にはならないじゃないですか。だから、あっち側へ行かずに済んだ。

「コンチクショウ」と思って、ヤケのやんぱちになりかけたこともあったけど、俺の場合、そういうときに、テレビ番組に呼ばれるような絶好の大舞台もなかったし。もしそういう機会があったら、俺もすべてをぶちまけて、一夜にして悪のカリスマになってたかもしれない。実際はそんなことはなく、ただの「痴話ゲンカ脅迫男」レベルで終わりましたけどね(笑)。

 でも、アーサーほどじゃないにせよ、理不尽にさげすまれて傷つくことって、誰しもあると思うんですよ。だから多くの人が、ジョーカーに共感するんじゃないでしょうか。女性は母性本能をくすぐられるのかと思いきや、ウチの嫁に関して言えば、まったくその気配がないという……。

麗子 傷の舐め合いをする奴とか、向上心がない奴は嫌いやねん。

純士 傷の舐め合いどころか、彼には愚痴をこぼせる相手すらいなかったんだよ。誰にも頼らず、悪のカリスマになったところがすごい。悪といっても、今作では、まったく罪のない人を殺したわけじゃないんだけどね。

麗子 それは犯罪者を守ってるわ。どんな理由があっても人は殺したらあかん。

純士 とはいえ、今まで山ほど理不尽な目に遭いながらも、すべて「しょうがない」「致し方ない」と自分に言い聞かせてきた人間が、一度の間違いをきっかけに、歯止めが利かなくなっちゃう気持ち、俺にはよくわかるんですよ。

麗子 負け犬やで、負け犬。

純士 負け犬が、そのままカリスマになっちゃったわけじゃないですか。悪のカリスマに。かわいそうな奴なんですよ。

麗子 かわいそうやったら、何してもええんか?

純士 あそこまで行ったら、いいよ(笑)。

麗子 殺された人も、よそではええことしてるかもしれんやん。

純士 よそでいいことしてたって、AがBにしたことは事実。だからBがAにやり返しただけ。因果応報だよ。俺、無差別殺人や快楽殺人はもちろん否定するけど、もしひよっけが誰かにいじめられたら、いじめた奴を殺すと思うよ。

麗子 それは殺さなあかんな。

純士 そういうことなんだよ。だから俺は、ジョーカーを支持する。100点満点だから100点をつけたけど、本当は1000億点をつけたいぐらいですよ。派手なCGや手の込んだどんでん返しはないけど、めちゃくちゃ心を揺さぶられる作品でした。人に勧めたくなる映画ですね。見たほうがいいよ、って。

麗子 見やんでええわ。
(取材・文=岡林敬太/撮影=おひよ)

『ジョーカー』瓜田夫婦の採点(100点満点)
純士  100点
麗子  3点

※瓜田純士のYouTube好評配信中!(瓜田純士プロファイリング) https://www.youtube.com/channel/UCv27YAy0FZ-4wwisy5zPmeg

※「“キング・オブ・アウトロー”瓜田純士、かく語りき」の記事一覧 https://www.cyzo.com/cat8/outlaw_charisma/

Source: 日刊サイゾー 芸能

世界第2位の映画大国に自由はない! 突如公安が乗り込んできて検閲! 中国映画1兆円市場・真の良作

――映画の本場アメリカに迫る勢いで世界随一の映画大国になりつつある中国。しかし、そこには政府による「検閲」という他国にはない事情が横たわっている。この検閲をくぐり抜けるべく、かつて若手映画人たちは死闘を繰り広げていたが……。

 2018年、中国における映画の興行収入は609億元(約9700億円)を記録した。12年には、日本と同程度の2000億円強という市場規模だったものの、わずか6年でその規模は5倍近くに急拡大。世界最大の映画大国である北米の1兆2000億円を抜き去るのも時間の問題とみられている。

 そんな映画大国に成長した中国の映画産業において、いまだ大きな壁として横たわっているのが「検閲」という制度。グーグルやフェイスブック、ツイッターといったサイトへのアクセスを遮断しているインターネット上の検閲は有名だが、映画においても、検閲によって暴力描写や同性愛描写、そして天安門やチベットをはじめとする政治問題などを描くことは徹底的に禁止されている。

 いったい、中国における映画検閲とはどのような仕組みになっているのだろうか? そして、映画関係者は、どのようにして厳しい検閲をくぐり抜けているのだろうか?

 検閲に触れる前に、まずは、中国映画産業の現状について確認してみよう。

 かつては中国の庶民にとって贅沢な娯楽であった映画鑑賞だが、近年の急速な経済成長に伴う生活水準の向上によって、観客の数も爆発的に増加。特に、ここ数年は全国あちこちにシネコンが建設され、スクリーン数は中国全土で6万にまで膨れ上がっている。この数字は、アメリカの4万スクリーンを抜き去り世界一。このような同国の「映画バブル」はすでに、日本でも話題となっている。作品別の興行収入では、1位を獲得した中国映画『オペレーション:レッド・シー』は36・5億元(約589億円)、外国映画でも『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』が23・9億元(約386億円)『ジュラシック・ワールド/炎の王国』が16・9億元(約273億円)というまさにケタ違いの興行成績をあげており、このうち、中国国外の映画会社に対しては興収の25%を分配する取り決めが行われている。

 そんな爆買いならぬ「爆見」状態の中国の映画市場に対して、ハリウッドの映画関係者は熱視線を注いでいる。近年製作された映画のうち少なくない作品が中国市場に食い込むために、さまざまな方法を駆使しているのだ。『映画は中国を目指す─中国映像ビジネス最前線─』(洋泉社)などの著書がある北海学園大学教授・中根研一氏は中国映画に対するハリウッドの姿勢を次のように解説する。

「以前はハリウッド映画において、中国人俳優は端役程度の存在として起用されることが多かったのですが、近年は、ストーリーにしっかり絡んだ役柄で登場することが増えていますね。16年1月に中国企業、大連万達グループに買収されたレジェンダリー・ピクチャーズが制作を手がけた『パシフィック・リム:アップライジング』ではジン・ティエン、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』ではチャン・ツィイーといった中国人女優が作品の中でも重要なキャラクターを演じ、中国の観客に対してアピールをしているほか、マーベル・シネマティック・ユニバースでは、初のアジア系スーパーヒーローを主人公とする『シャン・チー』を準備しています。ハリウッドの中にある出演者の民族的多様性を重視する流れにも後押しされ、主要登場人物としての中国人俳優の起用がかつてよりも明らかに多くなっていますね。

 また、作品の内容だけでなく、中国国内で展開されるプロモーション活動も、以前に増して活発化しています。19年だけでも、『デッドプール2』、『アベンジャーズ/エンドゲーム』、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』、『Xメン/ダーク・フェニックス』といった大作映画の監督やキャストが映画の公開前に訪中し、サービス過剰なほどさまざまな話題作りのイベントに積極的に参加。また、昨年大ヒットを記録した『アクアマン』や、今年公開の『スパイダーマン/ファー・フロム・ホーム』などは、本国よりも早い封切り日を設定しています」

 しかし、中国市場に参入しようともくろむ外国映画の前に立ちはだかるのが、中国政府が設定する「映画輸入制限」という制度。中国では、年間に上映される外国映画の本数が当局によって決められており、18年に公開されたのはわずか40本。10年代を通じてその数は徐々に拡大傾向にあるものの、他国に比較すると、ほとんどその門戸は開かれていない。

 また、この映画輸入制限本数については政治的な状況にも大きく左右され、近年の規制緩和の流れがいつ途絶えるかは定かではない。

「日中間が領土問題に揺れた13~14年には、日本映画が公開されませんでした。また、16年、韓国がTHAADミサイル配備を決定すると、中国政府は韓国文化の輸入規制を実施し、ドラマや映画の放送・上映ができなった過去もあります。現在、輸入制限は規制緩和の方向に動いていますが、今後、政府間の関係が緊張すれば特定の国の映画を輸入規制によって排除するといった対策をとることも十分にあり得るでしょう」(前出・中根氏)

 日本やアメリカのような国家とは異なり、伸長する中国映画市場の背景には、国家の思惑が強く影響する。トランプと習近平が繰り広げる貿易戦争を、映画関係者はヒヤヒヤした目で見つめているのだ。

 そんな「政府の思惑」が、輸入規制以上にダイレクトに反映されるのが検閲制度だ。

 中国では、すべての映画に対して検閲が義務付けられており、「暴力描写」「同性愛描写」「オカルト表現」「公序良俗に反する描写」「政治的にデリケートな問題」といった項目で問題があると見なされると、削除や修正指示が出され、従わなければ制作や上映は許可されない。中国国内で製作された映画はもちろん、中国国内で上映される外国映画も検閲の対象となっており、昨年世界的な大ヒットを記録した『ボヘミアン・ラプソディ』は公開こそされたものの、同性愛についての描写がすべてカットされてしまった。同様に、数々の映画が検閲によって上映禁止や修正処理という苦汁をなめてきたのだ(※コラム参照)。

 東京フィルメックスのディレクターであり、中国の映画祭でもコンペティション審査員を務めている市山尚三氏は、中国の検閲事情を次のように語る。

「中国では、検閲の基準が明文化されておらず、上映禁止になったとしても『技術的な問題』としか発表されません。おそらく、内部では基準があるはずですが、一般には公開されていないんです。その結果、検閲の基準は、検閲委員会に集められた審査員によって、あるいは検閲を受ける都市によってもまちまちという状況になっています。

 今年のカンヌ国際映画祭に出品されたディアオ・イーナン監督『ザ・ワイルド・グース・レイク』の劇中には、バイクに乗っているキャラクターの首がヘルメットごと吹き飛ぶという残酷描写がありました。日本ならばR指定を免れないそんな描写が含まれているにもかかわらず、中国では検閲を通過している。おそらく、この映画を担当した検閲委員会の基準が緩かったのでしょうね」

 そして昨年、そんな検閲制度をめぐって、大きな変更があった。これまで、国家新聞出版広電総局に属していた検閲を担当する部署「国家映画局」が、共産党中央宣伝部の管轄下へと移行したのだ。この制度改変によって割を食ったといわれるのが、『HERO』や『LOVERS』『初恋のきた道』といった作品で知られる中国映画の巨匠チャン・イーモウ。今年のベルリン国際映画祭で、その事件は勃発した。

「これまでの検閲は、映画界の実情を知っている人間が窓口を担当していたため、『カンヌに出品することが決まったので、早く委員会を招集して検閲を行ってほしい』といった融通は利いていた。しかし、共産党宣伝部が窓口になることで、そんな融通すらも難しくなってきているようです。

 今年5月、チャン・イーモウの作品『ワン・セカンド』がベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品される予定だったものの、直前になって“技術的な問題”から、上映が取りやめになったと発表されました。チャン・イーモウはこれまで、文化大革命を扱った『活きる』が許可を得る前にカンヌ映画祭で上映されたため、その後の国内での公開が禁止されてしまうなど検閲によって辛酸をなめてきた人物。検閲制度の事情は知悉しているはず。そんな彼の作品も、新たな検閲制度を前に、上映中止という事態に陥ってしまったんです。

 ただ、検閲そのものの基準が変更されたのかについては、まだ定かではありません。今後、どのような作品が出てくるかによって、現在の基準が明らかになってくるのではないかと思います」

 インターネット上の検閲に目を移せば、中国国内での規制は年々厳しくなっており、これまで抜け道となっていたVPNの使用も危ぶまれている。今後、共産党政権が映画産業に対してもこれまで以上に強い規制をかけていくという流れは十分に考えられるだろう。

 では、中国の映画作家たちは、そんな検閲に対抗するために、どのような手段を取っているのだろうか?

 90年代以降、中国では「独立電影」と呼ばれるインディーズ映画が製作されてきた。検閲を受けない代わりに、中国国内の映画館における上映を諦め、自主的な上映会や、国外の映画祭への出品といった方法に活路を見いだしてきたこのシーンは、デジタル機器の発達も相まって、00年代以降急速に盛り上がっていった。ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞を獲得したジャ・ジャンクーや、天安門事件を描いた『天安門、恋人たち』を未検閲のままカンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品したことから5年間の活動禁止処分を受けたロウ・イエ、これまでカメラが入ったことのない中国の精神病院内部を映した『収容病棟』などで知られるワン・ビンなど、国際的な映画祭で活躍する監督たちもこのシーンの出身だ。

 しかし、シーンが盛り上がりを見せるにつれて、当局は独立電影に対しても厳しい目を向けるようになる。特に、その弾圧が強まっていったのが、11~12年にかけて。北京インディペンデント映画祭は開催前日に当局によって中止を言い渡された。また、別の映画祭では突如公安が乗り込んできて検閲を要求したり、映画祭を中止にする代わりに会場となる地域一帯を停電にするといった、他国では考えられない妨害を繰り返した。

 そんな当局による執拗な圧力が成功したのか、ここ数年、独立電影シーンの存在感は徐々に薄れつつあるという。また、独立電影が下火になった一因として前出・市山氏は、「当局の圧力だけではなく、中国映画のバブル的な状況も関係があるのではないか」と指摘する。

「近年の映画バブル的な状況は、独立電影の作家たちをも変えつつあります。資金があふれている中国では、無名の作品であっても制作資金を集めやすい環境になっており、1億円の製作費を集めることも可能です。また、乱立するネット配信企業がコンテンツを探しているため、配信契約を結べば最低3000万円を保証するといった条件が提示されることも珍しくない。ただ、出資を受けるためには検閲を通して一般公開をすることによって資金を回収するのが条件となります。そんな状況が、独立電影の映画監督たちに検閲から自由になるために無理して自己資金で映画を製作するよりも、検閲を受ける代わりに資金的な自由を獲得してクオリティの高い映画づくりを優先させる流れを生んでいるのではないか。映画をめぐる環境の変化も、独立電影が勢いをなくしていった一因でしょうね」

 検閲に対抗するのではなく、あえて体制の監視下に入って映画づくりを行う道を選んでいる中国の若手映画監督たち。では、今後、中国において体制に抵抗するような作品はますます生まれにくくなってしまうのだろうか? そんな疑問に対して、前出の中根氏は、こんな兆候に一筋の光明を見いだす。

「近年、商業映画の中でも、これまで描くことがタブーとされてきた中越戦争(79年に勃発した中国とベトナムの戦争。事実上、中国軍の敗退)を描いた『芳華―Youth―』や、コメディながら実際の事件をモチーフにして中国国内における高額薬の問題を描いた『ニセ薬じゃない!』といった社会派の作品も検閲を通過し、興行的にもヒットしています。目の肥えてきた観客がこのような作品を求め、積極的に評価するようになれば、今後も骨太なテーマを持つ作品が上映されていくのではないでしょうか」

 とはいえ、検閲の枠組み内で活動する以上、天安門事件やチベット問題など、国家の根幹を揺るがす事件をテーマとした作品を制作することは絶対に不可能であり、同性愛を直接的に描くことも現状では難しいだろう。

 不明瞭な基準による検閲制度のもとで、拡大の一途をたどる中国の映画産業。これを支配する中国政府の意向が、全世界の映画産業に大きな影響を及ぼしていくのも時間の問題だ。

Source: 日刊サイゾー 芸能

吉岡里帆、椎名林檎愛を全力アピールも「ビジネスファン」疑惑が浮上したワケ

 女優の吉岡里帆が10月25日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)にて、出演中のドラマ『時効警察はじめました』(同)の主題歌を担当する椎名林檎の”応援”に駆け付けた。

 椎名と並んだ吉岡は、「幸せすぎます。本当に幸せです」「たじろいでしまうぐらい心から愛しています」「(椎名の楽曲)『ありあまる富』の言葉に何度も救われている」と椎名愛を全力でアピール。さらに、椎名が歌い終わると、涙を浮かべながら「キャー、最高!」「ヤバいです。とろけました!」と、我を忘れてはしゃぎまくった。

 しかし、吉岡といえば自身の出演作やゲストによって、「好きなアーティスト」がコロコロ変わることで有名だという。芸能ライターが明かす。

「昨年10月に主演映画『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』でミュージシャン役を演じた際には、竹原ピストル『東京一年生』や、チャットモンチー『サラバ青春』から勇気をもらったことを明かし、チャットモンチーの橋本絵莉子が本作に楽曲提供をすると聞いて嬉しくて泣いてしまったといいます。かと思えば、自身のラジオ番組に『くるり』の岸田繁がゲストで来た際には、『いつもくるりさんの曲に助けられていました』と言ってファンであることをアピールしていました」

『Mステ』の視聴者からも「色んな人に『ファンなんです!』って言ってるイメージ」「本当はビジネスファンなんじゃ」「何人に助けられてんの?」といった辛らつなコメントも飛び交っているが、音楽ライターはこう語る。

「実際にファンなのかもしれませんが、『まーた言ってるわ』と辟易した人はいるでしょうね。吉岡には悪意や計算はないのでしょうが、今回はちょっと尺を使いすぎているように感じました。そもそも音楽番組に『応援ゲスト』という存在が必要なのかどうか。そんな時間があるなら、もう一組歌手呼んで欲しいというのが『Mステ』ファンの本音なのでは……」

 吉岡が、次は誰のファンと名乗るのか注目だ。

Source: 日刊サイゾー 芸能

浜崎あゆみ、「田舎のヤンキーみたい?」クレープを手にした私服姿がダサすぎると大反響

 浜崎あゆみが24日、自身のインスタグラムを更新して話題になっている。

 浜崎といえば、発売20周年を記念したリパッケージアルバム『LOVEppears』を11月10日に発売することを報告し、ファンの期待が高まっているところ。先日は「æternal un」という浜崎プロデュースの香水を発表して、さまざまな反響を集めたばかり。

 そんな浜崎がこの日の投稿で、「チョコバナナとツナピザのしょっぱあまを堪能した結果、激しい胸やけが残った。。。 さーて、帰宅してCDLの続き!」とつづり、クレープを3つも手に持ちポーズをとっている写真を公開した。

 写真の浜崎は黒いキャップを被り、上から蛍光イエローのオーバーサイズトレーナーの帽子をさらに被り、サングラスをつけているのだが、「相変わらずのダサいファッションセンス」
「今回も田舎のヤンキーみたいなコーデ」「ファッションセンスも皆無だし、年齢にあっていない服装で痛いだけ」などと、この私服コーディネートがダサいとネット上で話題となっている。

 かつてはファッションアイコンとしても支持された浜崎だが、現在ではもうその立ち位置にはいないことに気づいていない?

Source: 日刊サイゾー 芸能

小島瑠璃子、「女から嫌われる代表?」Tシャツから太もものぞくセクシー写真に賛否の声

 小島瑠璃子が26日、自身のインスタグラムに投稿した写真が話題となっている。

 小島は先日、スイカをモチーフにした水着姿でお笑い芸人の出川哲朗(55)との2ショット写真を披露したところ、一部ネットからは「くびれがない」「色気がないからスタイルいいとは思えない」といった声が寄せられたばかり。

 そんな小島が今回「バナナマンライブ「S」グッズTシャツ。安心してください、履いてますよ。」とお笑いコンビバナナマンのTシャツのみを着用し太ももを露わにしたままの姿を公開した。

 この投稿にインスタグラム上では「たまらん!」「セクシーこじるり!」「履いていないように見える(笑)」といった声が多く寄せられていた。

 しかし、その一方でネット上からは「あざとすぎる」「そういうことするから嫌われることに気づいてほしい」「THE女から嫌われる代表だね」といった厳しい声が寄せられてしまった。

 以前から、天真爛漫キャラが世間の女性から鼻につくと言われ続けている小島。今回の写真には面白いと思ってやっている本人とは裏腹に女性からは「あざとい」と思われる結果になってしまったようだ。

 

Source: 日刊サイゾー 芸能

千鳥・大悟のたばこ偏愛が思わぬ形で昇華! 『テレビ千鳥』アベマ企画は後世への貴重な資料映像になる!?

 AmazonプライムやNetflix、AbemaTVなどネット配信の番組が制作される際、「放送コードを気にしなくていい」と枷(かせ)を外すことで寄りがちになるのは、エロやグロ、もしくは過激で反社会的なテーマを主題に据えた振り切り方だ。

 それらとは一線を画し、なおかつ地上波でははばかられるであろう笑いに到達した貴重なバラエティを観た心境。テレビ朝日とAbemaの連動企画「テレビ朝日×アベマTV秋のリレーーーー→WEEK」にて『テレビ千鳥』(テレビ朝日系)が10月22日よりAbemaで配信するのは「喫煙所探訪」なる企画である。

 なんてことのない趣旨だ。都内のさまざまな喫煙所を巡り、リポートするだけの内容。果たして、これだけで1時間持つのか?

大悟「全然、持ちます。いろんなアイドルが出てくると思ってください。喫煙所という名の」

 無茶な振り切り方だが、確かに地上波じゃ難しいかもしれない。嫌煙家からクレームが殺到する恐れがある。だから、Abemaでやるだけの理由はあるのだ。

大悟「緩いやん、Abemaは。たばこ8本、チンポ2本まで大丈夫やから。計10本までは。逆にたばこ1本のときはチンポ9本まで大丈夫」

女の内ももより灰皿の側面のほうがええわ

 はっきり言って、町の喫煙所にそんなに差異はないと思うのだ。

 例えば、荒川区町屋のたばこ店に隣接の喫煙所へ立ち寄った大悟は、シルバーで棒状の灰皿に注目した。どう見てもよくあるタイプだが、大悟は事細かにリポートしていく。灰皿の側面を手の甲でなでながら「どの女の内ももよりええわ」と恍惚の表情を浮かべる偏執的な愛。

 この喫煙所を離れると、荒川区にある別の喫煙所に向かう大悟。見たところ、さっきの喫煙所と違いがまったくわからないが、大悟は「全然違うやん」と言い張った。

大悟「さっきの喫煙所は角にあったけど、ここは道沿いにある。道が前にあるから、子どもらが歩いたり、町の流れが見えるよな。町をあてに吸うてる感じかな」

ノブ「一緒やって! さっきと何が違うん」

 違いは立地だけじゃない。大悟は灰皿の表面のタバコを入れる穴を指し「普通に穴開けりゃええだけやけど、全部穴の形変えたりしてるやん」と指摘するのだ。さらに、灰まみれのたばこ穴を指でなでて拭いてみせる。

ノブ「おいおいおい、そんなとこ触んなよ! 汚いやろ」

大悟「いや、見てあげて」

ノブ「嫁の死に顔か。“見てあげて”じゃないねん」

 最後は、虎ノ門のオフィス街へ足を運んだ千鳥。実はこの街にはJTのビルがあるのだ。

 ビルに足を踏み入れた大悟は「JTさんにはたばこで20年近くお世話になってるので、挨拶しとかないとと思って今日来ました。遅れました、ごめんなさい」と一礼。すごい腰の低さである。おなじみ「JT」のロゴマークが視界に入ると「あの刺青入れようかな」とうかつなことを言いだすし。きっと、深きたばこ愛ゆえだろう。まあ、大悟が吸っているのはアメリカンスピリットなのだが……。

 JTの喫煙所がまた広い。今、どの飲食店も職場も喫煙スペースを狭める傾向にあるのに、ここだけは違った。たばこに火をつけた大悟は感無量の表情だ。

大悟「あ~、なんかたばこも喜んでます。“ただいま~”って言ってるわ。親の元に帰ったような感じやろうな」

 JTの喫煙所は、窓から見る風景も違う。景色がすごくいいのだ。

大悟「(ビルの)1本1本がたばこみたいやね、こうやって見ると」

ノブ「どうかしとるんか」

 確かにどうかしてる企画だ。今回、同番組は、なぜこんな企画を決行したのだろう?  その理由は、時代の流れ。健康増進法の一部改正が2020年4月に全面施行となり、喫煙スペースの規制・分煙はより厳格化される。喫茶店や雀荘、パチンコ店までが禁煙になっていく流れがあるのだ。

大悟「最後に喫煙所を巡りたい。今年中にやらな、無理やったかもしれん」

 もちろん、来年に開催されるオリンピックも時代の流れと無関係ではない。

大悟 「わし、オリンピック会場でたばこ吸うて捕まっちゃろうかな、来年(笑)」

 図らずも、この企画は失われゆく風景を記録する機能を果たしている。再開発前の駅前写真のような、20年前に録画したVHSに残るCM映像のような。ある種、タイムカプセル的な役割を担っているのだ。

 喫煙者が自己主張しにくくなっている昨今。やはり、地上波で放送するのは難しい企画だったと思う。だからこそ、好事家の目を引いた。不毛な企画に見せかけて、一部の層にとっては決して不毛じゃなかった。

(文=寺西ジャジューカ)

Source: 日刊サイゾー 芸能

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