といっても、活躍しているのは欧陽菲菲ではなく、その姪である欧陽娜娜(オーヤン・ナナ)だ。「天才超絶美少女」と呼ばれる彼女の登場で、大陸と台湾との間で揺れ動いてきた「ひとつの中国」が、誰も想像しなかった形で実現しようとしている――。
”ジャパニーズ・ドリーム”実現のため
1971年、欧陽菲菲がその抜群の歌唱力で歌い上げた『雨の御堂筋』は大ヒットを記録し、その年の大晦日に開催された日本レコード大賞では新人賞を受賞。
その翌年にはNHK紅白歌合戦への初出場を決め、国民的女性シンガーへの仲間入りを果たした。1983年には『ラヴ・イズ・オーヴァー』で再びの大ヒットを放ったことを記憶している方も多いだろう。
欧陽菲菲は、台湾で知らぬ人がいないほど著名な芸能一家の生まれだ。そんな彼女が歌手の道を歩み始めたのは、ごく自然の流れだったのだろう。そして、台湾から日本へ渡った彼女は、見事に成功してみせた。
ここで、ひとつの疑問が浮かぶ。どうして彼女は日本でデビューすることを選んだのか。その背景に、「ジャパニーズ・ドリーム」が彼女の頭にあったのではないか、と筆者は考えている。
「天才超絶美少女」の出現に沸く中華圏
紅白歌手「欧陽菲菲」の姪が、中国でスーパースターになっていた…！
写真：現代ビジネス
1970年当時、台湾の人口は約1500万人で、歌手として成功したとしても経済的な利益は限られていた。だからといって、当時すでに人口が8億人を超えていた大陸への進出を図ろうにも、当時の大陸は文化大革命の真っ只中である。台湾出身歌手の進出など望むべくもなかった。
となると、高度経済成長を成し遂げ、世界第二の経済大国となっていた日本が進出先の選択肢に入るのは当然のこと。結果として彼女は日本へ渡り、その歌唱力で日本に欧陽フィーヴァーを巻き起こしたのだ。見事にジャパニーズ・ドリームを実現したと言えよう。
だが、彼女の姪である欧陽娜娜の成功、つまり21世紀の欧陽フィーヴァーは、20世紀の欧陽フィーヴァーとは比べものにならないほど巨大なのである。
天才超絶美少女――。大陸のメディアが彼女を表現する際に使う言葉だ。「美少女」ぶりは後述するとして、まずはその人気が沸騰するきっかけとなった「天才」について触れていきたい。
欧陽娜娜は現在19歳。だが、この年齢で、彼女はれっきとしたプロのチェリスト(チェロ演奏者)なのだ。
驚くべきはその早熟さ。わずか10歳でチェリストとしてデビューを果たすと、12歳には台湾で最も権威のあるコンサート・ホール国家音楽庁で演奏したソリスト(単独演奏者)として最年少記録を作った。
すでに13歳でその実力を高く評価された彼女は、米国の超難関の名門音楽学校であるカーティス音楽院への入学を難なく決め、2018年には米国の別の名門音楽学校であるバークリー音楽大学へ入学を果たしてしまったほど。
台湾中が天才少女の話題で持ちきりになったのは言うまでもない。
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https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191231-00069533-gendaibiz-int
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Source: livedoor芸能ニュース
